
今回はこういった悩みに答えます。
本記事の内容
- Adobe Photoshop Lightroomとは?
- iPad版Lightroomを使って写真を管理する10個のメリット
- iPad版Lightroomを使用する4つのデメリット
- 5ステップで解説 iPad版Lightroomへの写真の読み込み方法
- iPad版Lightroomはこんな人におすすめ
- iPad版Lightroomの気になる使用料
- まとめ
私はこれまで仕事で約100回、海外旅行をご案内してきました。毎回一眼レフのカメラで写真を撮りながら写真管理に苦労してきたんですよね。
私はこの方法で約26万5千枚の写真を管理しています。今回紹介する方法で写真管理を始めてから、劇的に効率が上がり、更に綺麗な写真に加工することも容易になりました。
なんと言ってもデバイス間の連携が素晴らしいです。クラウド上にデータが保存されるだけではなく、編集過程も全てのデバイス(iPad、Mac、iPhoneなど)に即座に同期されるので、スキマ時間に作業できるのと、アプリが安定していてストレスがありません。
前回の記事では、iPad純正の写真アプリに写真を読み込む方法を紹介しました。
しかし取り込み作業はほとんど同じなのに、Lightroomではその後に応用できる幅が一気に広がります!強力な編集機能を使うことで「ワンランク上」の写真を目指すことができるんです。
この記事を読み進めていただければ、初心者の読者の方でも使えるようになるよう書いています。写真の管理方法をお探しの方にも役立つ内容です。
写真の読み込み方法も、細かくステップごとに解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
Adobe Photoshop Lightroomとは?

Lightroomとは、Adobeが提供する写真管理と写真現像(編集)に特化したアプリケーションです。
前提として、今回の記事では「Adobe Photoshop Lightroom」の紹介のみしています。Adobe Photoshop Lightroomのことを単に「Lightroom」と記載しますのでご了承ください!
以前デスクトップアプリとしてリリースされていたものは「Adobe Photoshop Lightroom Classic」として残っています。
- 初心者から簡単に使える
- デスクトップ、モバイルどちらでも使用できる
- 写真の保存先は全てクラウド上
Adobe Photoshop Lightroom Classic ➤
- プロ向けの仕様
- デスクトップ利用に特化
- 写真の保存先はローカルストレージ(デスクトップやハードディスク)
以前はClassicを使っていましたが、デバイス間の同期や保存先が全てクラウド上に変更されたことから、最新のLightroom CCに全て移行しました。海外で使うことが多い私は、変更して満足しています。
ではここからは、Lightroomを5年使っている私が使いながら感じるメリットについて詳しく説明していきます。
iPad版Lightroomを使って写真を管理する10個のメリット

自分が約5年間(最新版のアプリは3年ぐらい)Lightroomを使ってきて感じるメリットを紹介します。
細かいことを書いているとキリが無いぐらい沢山あるのですが、今回は10個に絞りました。
「撮影→取り込み→同期→編集→公開」という一連の流れがスムーズなことが全体的な使用感としては気に入っています。
- 強力な写真補正機能
- 写真データが全てクラウドに保存される
- どの端末からでもアクセスできる超絶便利な同期機能
- キーワードでの検索機能がすごい
- 非破壊編集でオリジナルデータが残る
- アルバム整理が簡単
- メモリーカードからデータを消して容量を確保できる
- RAWデータも問題なく編集できる
- もちろん顔人認証もあります
- ポートフォリオとしてWEB上で公開までできる
以下で詳しく説明していきます。
1.強力な写真補正機能

まずはこれですね。写真の補正機能が強力すぎます。「自動補正」をワンタップするだけで美しい写真に仕上げることができます。(上の写真では、「緑が鮮やか」「全体的に明るく」「暗い部分が明るく」「赤が鮮やか」等)
Adobeの一部の製品では「Adobe Sensei」というAI機能が搭載されていますが、Lightroomもそのひとつ。
なぜLightroomの補正機能が強力かと言うと、「プロの写真家の編集過程を知っているから」なんです。
AppleやGoogleも膨大な写真データを保有していますが、「編集後」の写真しか保有していません。
Adobeはプロがどのように写真を加工しているのかをAIに反映させているので、自動補正が強力です。
さらに詳しい記事は「Lightroomでワンランク上の写真を目指すたった5つの機能【33枚の写真で解説】」で書いています。
2.写真データが全てクラウドに保存される
これも強力です。Lightroomの写真データは全てクラウド上に保存されます。
私のように26万5千枚もの写真を保存していてもローカルのストレージを圧迫することがありません。
それに、バックアップとしても優秀。仮にノートパソコンやiPadを破損・紛失してしまっても写真データや編集情報は残ります。

iPad、iPhoneなどに保存されている写真も移動させてしまえばストレージの節約にもなりますよ。
ストレージの容量については後で触れますね。
3.どの端末からでもアクセスできる超絶便利な同期と連携機能
使っている全てのモバイル端末でアクセスできます。例えば移動中に写真を編集して、続きを家のMacで継続できるということ。
しかもそのスピードがかなりスムーズ。数秒後には反映されています。
写真データを同期するのではなく「編集情報」を同期するので早いんですよね。
旅行中はiPadで編集し、家に帰ってきてからは思う存分大画面で編集するなんてことをしています。あ〜便利!
4.キーワードでの検索機能がすごい

「dog(犬)」とか「leaves(葉っぱ)」とか「sea(海)」などのキーワード検索ができます。超絶便利。
まだ日本語ではうまく検索されないものもあるようなので、英語の方が正確に検索されるようですね。
これもAdobe SenseiというAIのおかげらしいんです。

膨大な量の写真から葉っぱだけ探すのって想像するだけで面倒ですけど、この方法なら一瞬で終了です。
5.非破壊編集でオリジナルデータが残る
いくら写真を加工しても、オリジナルが残る「非破壊編集」という仕組みです。
編集・加工の情報が追加されていくイメージでしょうか。
そのため、いつでもオリジナルの画像に戻すことができ、やり直しも簡単です。「上書きしちゃった!」なんてこともありません。

6.アルバム整理が簡単
基本機能ですが便利です。フォルダ管理もできるので、組み合わせると写真整理が楽ですよ。
例えば「海外旅行>ヨーロッパ>2020年>5月 イタリアの旅アルバム」みたいな保存ができます。
ちなみに、全ての写真を日付順で並べることもできます。アルバムの作り忘れがあっても後から遡るのも簡単!

7.メモリーカードからデータを消して容量を確保できる
旅行中はSDカードの容量も気になるところ。でも読み込み後はiPad版Lightroomの画面上で削除できます。
プロの人はそういうことはしないかもしれませんが、私のように趣味程度でやっているなら問題ないです。

8.RAWデータも問題なく編集できる
RAWデータも読み込むことができます。jpgのデータを取り込んだときと変わらず編集できるので便利。
取り込み→編集→書き出し(現像)で不便を感じたことは一度もありません。
9.もちろん顔人認証もあります
もちろん、人物ごとの振り分けも自動的に行なってくれますのでご安心を。
必要な人には名前をつけて、写真を管理することができます。

今では基本機能ですが、便利です。
10.ポートフォリオとしてWEB上で公開までできる

Adobeには作品を公開できる「ポートフォリオ」という機能があり、自分独自のホームページを作れます。
Lightroomでは、ポートフォリオに直接写真を共有できるようになっているんです。
そのため、気に入った写真を数ステップだけで簡単に全世界に公開することができます。
自慢の写真をサイトで公開してみてはいかがですか!?
ちなみに上のキャプチャーは自分が作ったポートフォリオのページです。世界を旅しながら撮影した「絶景」「野生動物」「自然の色」などをテーマに作ってみました。
iPad版Lightroomを使用する4つのデメリット

もちろんデメリットもあります。
人によってはデメリットに感じない部分もあると思いますので参考まで。
4つ紹介します。
- 月額使用料がかかる
- 全部一気に自動補正できない
- インターネットの環境がないと編集できない&読み込まれない
- Classicほど細かい編集や設定はできない
以下で解説していきます。
1.月額使用料がかかる
まずは使用料ですね。Lightroomは有料です。
ただし、私は「デメリット」とは思っていません。「無料と比べるとこちらは有料」ということで書きました。
単体で使う場合は980円しかかからないです。
便利なものには積極的にお金を使って、自分の時間を増やしたり、クオリティを上げたりするべきですよね。

2.全部一気に自動補正できない
超絶便利だと紹介した自動補正機能ですが、1枚1枚やらないといけないんです。
これについては少し不満。アップデートを待つばかりという感じです。
iPadなどでもできますが、量が多い場合やMacを持っている時はショートカットキー(Shift + A)でやってます。
それか、気に入ったもののみ補正するかどちらかですね。
3.インターネットの環境がないと編集できない&読み込まれない
クラウドに保存された画像をダウンロードしながら編集する場合は、もちろんオフラインでは編集できません。
ちなみに、iPadで取り込んだ写真は、iPad上で編集できます。しかし、クラウドにデータが移動した段階でダウンロードしながらの編集作業になりますので注意。
とはいえ、今の時代インターネットに繋がっていない環境というのはそこまでないので、不便に感じない人も多いはず。

4.Classicほど細かい編集や書き出し設定はできない
デスクトップ版のLightroomよりも、細かい設定などの機能が劣ります。
「誰でも使えるAdobe Photoshop Lightroom」と「プロ用のAdobe Photoshop Lightroom Classic」と明確に分かれているのでこれは仕方ないですね。
例えば書き出しの時に細かくサイズやファイル名のルールなどを決められたり、グループ分けで色を使えたりなど、いくつか使っていた機能が新しいアプリではなくなりました。

5ステップで解説 iPad版Lightroomへの写真の読み込み方法

それでは、iPadを使ってLightroomに写真を読み込む方法を5つのステップで具体的に解説していきます。
ちなみにiPadやiPhoneで撮影した写真や既に取り込んである写真なども、Lightroomに移すことができます。
- ステップ1:アルバムを作成しておく(スキップ可能)
- ステップ2:アルバムを選択してコネクタでSDカードをつなぐ
- ステップ3:読み込む写真を選択する
- ステップ4:取り込み完了。クラウドへのアップロードが自動的にスタートする
- ステップ5:不要な写真を削除(スキップ可能)
早速いきましょう。
ステップ1:アルバムを作成しておく(スキップ可能)
後から見返す時のためにアルバムを分けておくと便利です。
+ボタンを押して、「アルバム」をタップするだけ。
その前にフォルダを作っておきたい場合は「フォルダ」をタップ。画像上では「2020年 ブログ用」というフォルダにしてあります。

そして、任意の名前をつけて「OK」を押してください。(自粛中なので姫路城行っていません!適当なファイル名です)

ステップ2:アルバムを選択してコネクタでSDカードをつなぐ
SDカードのコネクタについては、前回の記事で触れましたので「iPadで旅行中の写真を管理する方法〜荷物も減らせます〜【実は簡単!】」をお読みください。
ステップ1で作成したアルバムを選択した状態でコネクタでSDカードをつなぐと、下記のような表示が現れます。

これが出た場合は「続行」を押して先に進んでください。
もし出なかった場合は、下記の手順で「カメラデバイスから」をタップすると上と同じメニューにいけます。


ステップ3:読み込む写真を選択する
読み込む写真を選択します。読み込むには3通りの方法があります。
- SDカード内の全ての写真を読み込む
- 日付ごとに選択して読み込む
- 写真を選択して読み込む
いずれかの方法で写真を選択し、画面下の「読み込み」をタップ。

すると、写真の読み込み(コピー)がはじまります。
ちなみに、約10MBの写真50枚(合計約500MB)で10秒もかかりませんでした。すごく早いです。

そして、読み込みが完了するとこの画面が出ます。「コピーの完了」が出れば、もうSDカードは抜いてOKです。
すぐにSDカードを抜くとアルバム上ではまだ読み込んだ枚数が表示されていない場合がありますが、徐々に読み込みが完了しますので安心してください。

ステップ4:取り込み完了。クラウドへのアップロードが自動的にスタートする
無事取り込みが完了すると、早速クラウドへのアップロードが始まります。
進行状況は右上のクラウドマークをクリックすると確認することができます。
「読み込み中」はiPad内での処理。「アップロード中」がクラウドへのアップロードのことです。

ステップ5:不要な写真を削除(スキップ可能)
SDカード内の写真を削除することもできます。
ステップ2とステップ3の手順で削除する写真を選択し、画面下の「削除」を押せば削除できます。


これでSDカードの容量を心配することなく新たに写真撮影することができますね!
iPad版Lightroomはこんな人におすすめ
Lightroomについて熱く語ってきたわけですが、iPad版Lightroomはこんな方におすすめです。
- 一眼レフやコンパクトデジタルカメラでこだわりの写真を撮って、それを綺麗に仕上げたい
- 写真のバックアップを取りながら旅をしたい
- カメラやSDカード、デバイス関係の紛失や破損が心配だからクラウドにバックアップしたい
- わざわざ写真の取り込みのためにパソコンを持ち歩いている。その他の用事はiPadだけで事足りている
- アーティスティックな写真も作りたい
- 自分の写真を自慢したい
- 自分の写真サイトを作りたい→ポートフォリオという写真サイトが無料で作れ、公開できる
こんなところでしょうか。
色んな目的の人に使ってほしいと思っています。
iPad版Lightroomの気になる月額使用料

2020年5月現在、AdobeのホームページによるとLightroomを使うには3つのプランがあります。
Lightroomプラン(1TB)
容量:1TB
その他:iPad版は使えない(Lightroom ClassicとPhotoshopも使えない)
金額:月額980 円(税別)
フォトプラン(20GB)
容量:20GB
その他:Lightroom ClassicとPhotoshopも使える
金額:月額980 円(税別)
フォトプラン(1TB)
容量:1TB
その他:Lightroom ClassicとPhotoshopも使える
金額:月額1,980 円(税別)
どれを選ぶかは使い方によって変わってくると思います。
私のオススメは、「フォトプラン」ですね。iPadでも使えるので。
自分は1TBでは足りなかったので、フォトプラン(1TB)に追加で1TB増やしています。料金は毎月3,278円ですね。
半分ぐらいはストレージ代という感じですが、物理的なハードディスクを家に持っているよりは圧倒的に安心です。
こうする前は、実は1TBのHDD×2台、2TBのHDD×1台に保存して、更にバックアップも定期的に取っていました。
あの頃の自分に言ってあげたい。「早くクラウドに移行しなさい!」と。
ちなみに、ストレージを増やしてもらうのはマイページなどからの手続きだけでは完了しません。問い合わせをする必要がありますが、「チャットサービス」が超絶便利。本当にスムーズですよ!「容量増やしたいんですけど」と伝えてやり取りするだけでOKです。
まとめ
- iPadとLightroomは最強の組み合わせ
- iPad版Lightroomを使用するメリットはたくさんある
- iPad版Lightroomで写真を取り込む方法はものすごく簡単
- スキマ時間でクラウドに写真をバックアップして安心できる
- Lightroomの最強の自動補正機能で綺麗な作品に仕上げることもできる
- Lightroomを使って快適な写真ライフを送ろう!
いかがでしたか?
iPadとLightroomの組み合わせで旅に出たら、写真の出来栄えがガラッと変わり、素人の自分でも「写真撮影が上手な人」みたいなイメージが出来上がってきています。
ぜひAdobeのフォトプラン、使ってみてください。
他にもLightroom関連の記事をいくつか書いていますので、併せてお楽しみください。

- 「Lightroomで書き出した後の共有方法の提案」
- 「おすすめの写真共有アプリで遠く離れた家族とも写真を簡単に共有!」
これは別記事で解説します!鋭意執筆中です🙇
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「iPadだけで写真の色補正や管理を全部行いたい」
「写真の整理のためだけに旅行にもパソコンを持っていっています。どうにかなりませんか?」